童謡のウソ

自分が子供の時に普通に歌っていたのに、大人になってから歌詞にウソがある歌というのを知りました。

間違い探し、結構面白いので紹介します。


例えば、3月3日のひな祭りに歌う、「あかりをつけましょぼんぼりに~」の歌。

3番目の歌詞は

「きんのびょうぶにうつるひを かすかにゆするはるのかぜ

すこししろざけめされたか あかいおかおの右大臣」

となっているが、実は赤いお顔をしているのは左大臣です。

 

さらに、「ちょうちょ~♬ ちょうちょ~♪ なのはにとまれ~」で始まる「ちょうちょう」

つづきは

「なのはにあいたら さくらにとまれ

さくらのはなの はなからはなへ

とまれよ あそべ

あそべよ とまれ」

という歌詞ですが、蝶は子孫繁栄のために、異種類の植物間を行き来することはないそうです。

菜の花と決めたら菜の花だけ、桜と決めたら桜だけの花の蜜を吸うそうで、この歌の歌詞もウソ、ということになります。

 

「きゃべつのなかから」という、もはや生態系を思いっきり無視した手遊びも面白いです。

「きゃべつのなかから あおむしでたよ にょきにょき

おとうさんあおむし

きゃべつのなかから あおむしでたよ にょきにょき

おかあさんあおむし

キャベツのなかから あおむしでたよ にょきにょき

おにいさんあおむし

キャベツのなかから あおむしでたよ にょきにょき

おねえさんあおむし

キャベツのなかから あおむしでたよ にょきにょき

あかちゃんあおむし

キャベツのなかから あおむしでたよ 

にょきにょき(親指)

にょきにょき(人差し指)

にょきにょき(中指)

にょきにょき(薬指)

 にょきにょき(小指)

ちょうちょになりました~

という手遊びですが…お気づきでしょうが、あおむしは全部「赤ちゃん」ですよね。

 

あと、アンパンでおなじみのやなせたかしさんが作った歌、「てのひらをたいように」はものすごく有名な歌ですが、

「まっかにながれる ぼくのちしお~」という歌詞

あれって、血管が透けて見えるように思ってたんですけど、どうやらそうじゃないらしいです。

太陽光線に含まれる光の中で、赤という光は波長が長く身体をも通り抜けやすい性質を持っているために、赤く見えるそうで、「血潮」ではないそうです。

 

歌の歌詞などは響きや印象が第一なので、アニメや絵本などのように多少のウソがあっても、メルヘン性が重要視されているのだろうなと感じました。

 

そういえば、昔の歌の(詩?)ウソといえば…

正岡子規の有名な句、

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺

というのがありましたけど、あれ、実際に子規が柿食べてたの、「東大寺」なんですよね(笑)有名な話ですけど。

 

語呂合わせとか、言葉の響きを優先させるのは、大昔からの日本人の気質なんでしょうかね?

日本人が作ってきた歌、詩に国民性を感じてしまうのでした。

 

「うれしいひなまつり」の詩を書いたサトウハチローさんも、間違いを指摘されたとき、こういっていたそうです。

「子供たちが楽しく歌ってくれたらよいじゃない」と。

そういうことなんですね。